こんにちは、てどりんです。

投信積立を設定するとき、「積立日は何日にしますか?」と聞かれて手が止まった人は多いと思います。

調べると「過去データでは25日がベスト」といった記事が出てきます。あれを参考にするのはやめたほうがいいです。

この記事では、積立日の決め方と、そこから派生する年初一括投資の勘違いについて書きます。

まず結論

質問 答え
積立日は何日がいい? 選べるなら、早い日付
「過去に強かった日」を選ぶべき? 選ぶ必要はない。ただの結果論
どれくらい差が出る? ごくわずか(0.3%程度)
毎日積立にしたほうがいい? 必要性は低い
年初まで貯めて一括投資すべき? むしろ逆効果

ただし、この記事の内容には大きな前提があります。 最後にまとめて書きますが、S&P500やオルカンのような、長期で右肩上がりを続けてきたインデックスに限った話です。


「何日がベスト」かを選ぶ必要はありません

ネットで積立日を調べると、こういう記事が出てきます。

  • 「過去20年のデータでは25日が最も成績が良かった」
  • 「積立日の違いで20年後に50万円の差」

数字自体は本当だと思います。でも、選ぶ基準にはなりません。

理由は単純で、それは終わったレースの結果を見ているだけだからです。

過去20年で25日が良かったからといって、これからの20年も25日が良い理由はどこにもありません。 基準価額は毎日ランダムに動くので、どの日が当たるかは事前にわかりません。

「過去に強かった日」を選ぶのは、当たった宝くじの番号を次も買うようなものです。

このブログでは年利7%を鵜呑みにしないという記事も書きましたが、過去の数字をそのまま未来に当てはめるのは、投資でいちばんやりがちな失敗だと思っています。


正しい理由は「現金でいる期間を短くする」

では、なぜ早い日付がいいのか。

お金が現金のまま待っている時間を減らせるからです。

たとえば8日と27日で迷ったとします。

8日 27日
給料から積立まで 短い 19日長く現金のまま
市場にいる期間 19日長い 短い

毎月19日早く買えば、すべての買付が19日ぶん長く運用されることになります。

「当たる日を選ぶ」のではなく、「待っている時間を削る」——これが早い日付を選ぶ理由です。

ただし、差はごくわずかです

この差はとても小さいです。

私の単純計算ですが、年5%で増えるとして19日ぶん長く運用できると、増えるのは0.25%ほどです。

資産1,800万円だとして 約4.5万円の差
20年積み立てても この差のまま(毎年積み上がるわけではない)

「早い日にしたから儲かる」という話ではありません。 ただ、どちらを選んでもコストは同じなので、それならわずかでも有利なほうを選んでおけばいいという程度の話です。

迷って決められないくらいなら、早いほうにしておく。それだけです。


そもそも選べないことのほうが多い

ここが実際にやってみるとわかる部分です。クレカ積立だと日付はほぼ選べません。

積立方法 選べる日
SBI証券・現金(毎月コース) 1日〜30日または月末
楽天証券・証券口座/楽天キャッシュ 1日〜28日
SBI証券・クレカ積立 7日・8日・9日のみ
楽天証券・クレカ積立 1日/8日/12日で固定(初めて使った時期で決まる)

出典:SBI証券「積立投信設定時の「積立コース」とは何ですか?」「積立設定日を変更できますか?」、楽天証券「選べる引落し方法」「クレカ積立」

楽天証券のクレカ積立は初めて利用した時期で買付日が決まってしまい、2021年6月19日以前なら1日、2024年8月25日以降なら12日、といった具合です。

つまり「1日にしましょう」と言われても、できない人のほうが多いということです。

選べない場合は気にしなくて大丈夫です。上に書いたとおり、差は0.3%程度しかありません。ポイント還元1%のほうがよほど大きいので、クレカ積立が使えるならそちらを優先すべきです。


【本題】年初一括投資の、よくある勘違い

積立日の話は、そのまま年初一括投資の話につながります。

「年の初めに一括で投資したほうがいい」と聞いたことがある人は多いと思います。ここで、大きな勘違いが起きています。

❌ 誤解 1月のリターンが高いから、年初に投資する
⭕ 本当の理由 手元にあるお金を、早く投資に変えるほうが有利だから

1月が特別に強い月なわけではありません。

だから「年初まで貯めて一括」は逆効果です

この勘違いから、こういう行動をする人がいます。

年初に一括したほうが有利だと聞いたので、今年いっぱいコツコツ貯金して、来年1月にまとめて投資しよう

これは、まったく逆をやっています。

貯めている1年間、そのお金はずっと現金のままです。早く市場に置くのが目的だったのに、わざわざ現金でいる期間を1年作っていることになります。

年初一括が有利なのは「すでに手元にある資金」を寝かせずに投じる場合の話です。これから稼ぐお金を貯めてから、という意味ではありません。

根拠:Vanguardの調査

世界最大級の運用会社Vanguardが、米国・英国・豪州のデータで一括投資と分割投資を比べた調査があります。米国は1926年から2011年までを対象にしています。

一括投資が分割投資を上回った割合 約3分の2(米国・株式100%で66%)
10年後の評価額 平均2.3%多い(米国・株式60%+債券40%で試算)

論文の結論には、こうあります。

慎重な行動は、できるだけ早く市場にさらすために一括で投資することである

さらに、この記事にとって一番大事な一文がこれです。

投資を遅らせること自体が、市場のタイミングを計る行為であり、成功する投資家はほとんどいない

出典:Vanguard「Dollar-cost averaging just means taking risk later」(2012年)

「貯めてから投資する」は、待っているだけのようで、実はタイミングを計っている——これが、この調査がいちばん伝えたい部分だと思います。

私も「安くなったら買おう」で失敗しています。あのときやっていたことも、結局は同じでした。


毎日積立にする必要はあるか

「毎日買えば、もっと平均化できるのでは」と考える人もいると思います。

マネックス証券が15年分のデータで検証しています。

2010年4月末から2025年4月末まで、毎日500円と毎月1万円を積み立てた場合の比較です。

ファンド 毎日500円 毎月1万円 差
全世界株式 199.59% 200.20% 0.61%
8資産バランス 83.18% 83.20% 0.02%

出典:マネックス証券「投信積立の頻度「毎日」と「毎月」どっちが有利?」

ほとんど差がありません。しかも、わずかに「毎月」のほうが上でした。

マネックス証券自身の結論もこうです。

長期投資を前提にするならば、タイミングは狙わず「積立頻度」は好みで選んでも良いでしょう

毎日積立にする必要性は低いと考えていいと思います。設定が増えるぶん管理が面倒になるだけです。

この検証、実は「いちばん遅い日」で買っています

気づいた方がいるかもしれません。この検証の「毎月」は、月末(その月でいちばん遅い日)に買っています。

つまりいちばん遅い日に買ったほうが、毎日買うより成績が良かったという結果です。

この記事で「早いほうがいい」と書いておきながら、逆の結果を載せていることになります。 隠さずに書きます。

理由はこうです。理屈のうえでは早いほうがわずかに有利なのに、実際のデータでは平気で逆が出る。 それくらい差が小さいということです。

だから「早い日を選ぶ」のは、当たりを狙う話ではありません。 決め手がないときの決め方にすぎない、と思っておくのがちょうどいいです。


【重要】この話が成り立つ前提

ここまで「早く市場に置くほうが有利」と書いてきました。これには前提があります。

長期的に右肩上がりを続けてきたインデックスに限った話です。具体的にはS&P500やオルカンのような、世界中や米国全体に広く分散した株式インデックスを指しています。

理由はシンプルで、「早く置くほうが有利」は「置いておけば増える」が前提だからです。増えないものに早く置いても、早く減るだけです。

先ほどのVanguardの論文も、はっきりこう書いています。

この結果は、調査期間中、株式と債券のリターンが現金を上回っていたという事実と整合的である

つまり「株のほうが現金より増えてきたから、早く株にしたほうが得だった」という話です。論文自身も「投資家がこうした傾向が続くと考えるなら」という条件を付けています。

以下のようなものには当てはまりません。

当てはまらないもの 理由
個別株 その会社が右肩上がりを続ける保証がない
テーマ型・業種特化のファンド 流行が終われば下がり続けることがある
レバレッジ型 上下を繰り返すだけで価値が減っていく性質がある
短期の売買 そもそも「長期で置く」話ではない

私が短期トレードを試してやめたのも、債券を買わないと決めているのも、根っこは同じです。「長く持てば増えてきたもの」だけを、長く持つ。

この前提が崩れる商品では、この記事の内容はそのまま逆になります。 そこだけは気をつけてください。


私はどうしているか

私はSBI証券のクレカ積立で、買付日は1日です。

ただし、自分で1日を選んだわけではありません。 2024年の初めに設定したら、そうなっていました。

そして先ほどの表のとおり、いまのSBI証券の案内では、クレカ積立の申込日は7日・8日・9日から選ぶ形になっています。設定した時期によって違うようなので、これから始める方はご自身の設定画面で確認してください。


まとめ

覚えておくこと
「過去に強かった日」で選ばない。ただの結果論
選べるなら早い日付。現金でいる時間が短くなる
ただし差は0.3%程度。選べないなら気にしない
毎日積立にする必要性は低い(15年で差0.6%)
「年初まで貯めて一括」は逆効果。貯めている間は現金
すべて、長期で右肩上がりのインデックスに限った話

設定を終えたら、あとは売らずに続けるだけです。

関連記事:

まだ積立の設定をしていない方は、口座開設から始められます。

一緒に少しずつ学んでいきましょう!


てどりん
てどりんひとこと 積立日で悩む時間がいちばんもったいないと思います。選べるなら早い日、選べないならそのまま。それで十分です。決めたらあとは触らないでおきましょう。

※この記事は個人の感想です。制度・各社のサービス内容は2026年8月時点の情報にもとづいており、変更される可能性があります。投資には元本割れのリスクがあります。特定の金融商品の購入を推奨するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。