こんにちは、てどりんです。

投資を調べていると、有名なポートフォリオが出てきます。

「プロが考えた配分なら安心だろう」と思って真似したくなりますが、私は使っていません。

理由は単純で、あれは守る資産がある人のための配分だからです。

まず結論:私の順番

順番 やること
1 NISAの1,800万円を、全部インデックスで埋める
2 超えた分は特定口座で。インデックスか高配当
3 債券を考えるのは、資産が億に届いてから

債券は3番目です。しかも、ほとんどの人には一生3番目のままだと思っています。


有名なポートフォリオの中身

よく紹介されるのは、この2つです。

カウチポテト・ポートフォリオ

株式50% / 債券50%

1991年に米国のコラムニスト、スコット・バーンズが提唱したものです。「ソファに寝転がったままでいい」という意味の名前で、売買せず放置することを重視しています。

オールウェザー・ポートフォリオ

資産 配分
株式 30%
長期国債 40%
中期国債 15%
金 7.5%
商品 7.5%

ヘッジファンドの創業者レイ・ダリオの考え方をもとにしたもので、どんな景気でも大きく崩れないことを目指した配分です。債券が合計55%を占めます。

どちらも、考え方としては筋が通っています。 問題は「誰のための配分か」です。


資産の少ない会社員に合わない理由

期待できるリターンが、はっきり落ちるからです。

シーゲルの220年データにある実質リターンを、それぞれの配分に当てはめてみます。

資産 実質リターン(年率)
株式 6.9%
長期国債 約3.6%
短期国債 約2.6%
金 ほぼ0%

私の試算ですが、単純に配分で加重するとこうなります。

ポートフォリオ 実質リターン
株式100% 年6.9%
カウチポテト 年5.25%
オールウェザー 年3.9%

オールウェザーは、株式100%の半分強です。

30年積み立てると、どれくらい差が出るか

月3万円を30年間(元本1,080万円)積み立てた場合の私の試算です。

ポートフォリオ 30年後 株式100%との差
株式100% 約3,589万円 —
カウチポテト 約2,615万円 ▲973万円
オールウェザー 約2,045万円 ▲1,543万円

1,000万円以上ちがいます。

※ 実際のリターンは変動し、この通りになる保証はありません。


「でも、暴落したときに助かるのでは?」

そのとおりです。守りの効果は、たしかにあります。

株価が半分になったとき、資産1億円ならこうなります。

ポートフォリオ 株式比率 下落額
株式100% 100% ▲5,000万円
カウチポテト 50% ▲2,500万円
オールウェザー 30% ▲1,500万円

1億円あれば、この差は大きいです。 3,500万円ちがいます。

では、資産が300万円だったら

同じ計算をしてみます。

ポートフォリオ 下落額
株式100% ▲150万円
オールウェザー ▲45万円

差は105万円です。

この105万円を守るために、30年で1,543万円を諦める。 私はこの取引に納得できません。

これが「守る資産がないうちは、守りに入らない」ということです。


だから、まずNISAを埋めます

私の順番はこうです。

① NISAの1,800万円を、全部インデックスで

債券もバランスファンドも入れません。 S&P500やオルカンのような、幅広く分散した株式インデックスだけです。

理由は3つあります。

非課税の枠は限られている。増えるものを入れたほうが、非課税の恩恵が大きい
債券をNISAに入れると、枠がもったいない
枠を使い切るまで10年以上かかる。その間ずっと「守る資産がない」段階

月10万円でも15年、月3万円なら50年かかります。多くの人にとって、1,800万円を埋めること自体がゴールです。

② 超えた分は、特定口座で

1,800万円を埋めきってから考える話です。ここではインデックスか、高配当という選択肢が出てきます。

それでも債券は入れません。 まだ「増やす」局面だからです。

③ 債券を考えるのは、億に届いてから

1億円あたりから、ようやく検討の余地が出ると考えています。

債券に投資しない理由にも書きましたが、本格的に守りへ切り替えるのは3億円あたりだと思っています。

資産 私の考え
億に届いていない 債券は不要。増やすことに集中
1億円くらい 検討の余地が出てくる
3億円以上 守りに切り替える意味がある

ほとんどの人は、ここに一生たどり着きません。 同年代の貯蓄額の中央値は、単身世帯で130万円です。

だからこそ、多くの人にとって債券は考えなくていいというのが私の結論です。


会社員は、すでに債券を持っています

もうひとつ、大事な視点があります。

毎月の給料は、債券に似ています。

特徴
債券 決まった時期に、決まった額が入る
給料 決まった時期に、決まった額が入る

会社員は、すでに「債券のようなもの」を持っているということです。さらに厚生年金という、将来の安定収入もあります。

その上でさらに債券を買うのは、同じ性質のものを重ねることになります。

これは『敗者のゲーム』から学んだ考え方です。


この話が成り立つ前提

ここまでの話には、大きな前提があります。

長期で右肩上がりを続けてきた、幅広い株式インデックスに限った話です。個別株やテーマ型のファンドには当てはまりません。

そして「暴落しても売らない」ことが絶対条件です。

株式100%は、下がるときは容赦なく下がります。 シーゲルのデータでも、1966年から1981年までの15年間、株式の実質リターンはマイナスでした。

それに耐えられないなら、債券を混ぜたほうがいいと思います。リターンは落ちますが、途中で売ってしまうより、はるかにマシだからです。

だから先に生活防衛費を貯め、暴落が来ても売らない準備をしておく必要があります。


まとめ

覚えておくこと
有名なポートフォリオは、守る資産がある人向け
資産が少ないうちに守ると、増えるスピードが落ちるだけ
まずNISA1,800万円を全部インデックスで
超えた分は特定口座。それでも債券は入れない
債券は億に届いてから。多くの人には一生関係ない
会社員は給料という「債券のようなもの」を持っている

配分を考えるより、入金を続けるほうが効きます。

資産が少ないうちは、リターンを決めるのは配分ではなくいくら入れたかです。1,800万円を埋めるまでは、それだけ考えていれば十分だと思っています。

関連記事:

まだ始めていない方は、NISA口座の開設からどうぞ。

一緒に少しずつ学んでいきましょう!


てどりん
てどりんひとこと プロが考えた配分を真似したくなる気持ちはわかります。でも、億を守るための配分を、100万円の人が使う必要はありません。守るものができてから考えれば十分です。

※この記事は個人の感想です。試算は筆者による概算であり、将来の運用成果を保証するものではありません。投資には元本割れのリスクがあります。特定の金融商品の購入を推奨するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。