こんにちは、てどりんです。

「円安」「円高」という言葉、ニュースでよく聞くけれど、正直よくわからない——そんな方も多いと思います。

私もコロナ前後くらいまでは、ドル円のレートをほとんど気にしていませんでした。でも1ドル125円が160円近くになっていくのを目の当たりにして、「これは自分の生活にも関係がある」と実感するようになりました。

この記事では、実際にどれくらい円安が進んだのかを日本銀行のデータで確認したうえで、なぜそうなったのか、そして生活と投資にどう影響するのかを整理します。

円安・円高ってどういう意味?

円安・円高の仕組み

「円安」「円高」は、円の価値がドルに対して上がっているか下がっているかを表します。

  • 1ドル=100円 → 円高(円の価値が高い)
  • 1ドル=150円 → 円安(円の価値が低い)

たとえば1ドルのものを買うのに、円高なら100円で済むのに、円安だと150円必要になります。同じものを買うのに、円の価値が下がっているぶん多く払わなければいけない——それが円安の基本的なイメージです。

数字が大きくなるほど円安、と覚えておけば十分です。ここが直感と逆なので、最初は混乱しやすいところです。

実際、どれくらい円安が進んだのか

感覚ではなく、数字で見てみます。日本銀行が公表しているドル円相場(月中平均)です。

年月 1ドル=
2021年1月 103.70円
2022年1月 114.84円
2022年10月 147.16円
2023年1月 130.28円
2024年1月 146.59円
2025年1月 156.42円
2026年7月 162.45円

出典:日本銀行「主要時系列統計データ表」東京市場 ドル・円 スポット 月中平均

2021年1月から2026年7月までで、約1.57倍になっています。

同じ1ドルのものを買うのに、5年半前は104円で済んだのが、今は162円かかるということです。

途中で戻している時期もある(2022年10月の147円→2023年1月の130円)のがわかると思います。為替は一方通行ではなく、行ったり来たりしながら動きます。 ここは後で大事になります。

なぜ円安が進んだのか

いくつも要因がありますが、いちばん大きいのは日本とアメリカの金利差です。

お金は金利の高いほうへ流れます。 同じ預けるなら利息が多いほうがいいので、円を売ってドルを買う動きが強くなり、円安が進みます。

2026年8月時点の政策金利はこうなっています。

政策金利
日本銀行 1.0%程度
米国(FRB) 3.50〜3.75%
約2.5〜2.75%

出典:日本銀行「当面の金融政策運営について(2026年7月31日)」/FRB「Implementation Note issued July 29, 2026

日本もようやく金利を上げてきましたが、それでもまだ2.5%前後の差があります。この差がある限り、円が買われにくい状況は続きやすいと言えます。

もう1つ、円の供給量の問題もあります。長く金融緩和が続き、ドルと比べて円が大量に出回った状態でした。モノと同じで、数が多ければ一つあたりの価値は下がりやすくなります。

逆に言えば、日本の金利が上がり、アメリカの金利が下がれば、円高方向に振れやすくなります。 為替はこの力関係で動きます。

円安になると生活はどうなる?

円安が進むと、輸入品のコストが上がるため、さまざまなものの値段が上がります。

私が実感したのは、こんなことです。

  • スーパーの輸入食品(小麦・食用油など)がじわじわ値上がり
  • ガソリン価格が上昇(原油は基本ドル建て)
  • 海外旅行の飛行機代が高くなった

物価は実際に上がり続けています。総務省の消費者物価指数によると、2026年6月時点で前年同月比プラス1.7%(生鮮食品を除く総合はプラス1.6%)でした。

出典:総務省統計局「消費者物価指数」2026年6月分

1年で1.7%というと小さく感じますが、これが続くと10年で約18%です。 100万円の現金の購買力が、10年後には82万円分になる計算になります。

物価上昇そのものへの対策はインフレ対策3つにまとめました。

円安にもメリットはある

円安が悪いことばかりかというと、そうではありません。

  • 輸出企業(自動車メーカーなど)の業績が上がりやすい
  • 外国から見た日本の製品・観光が割安になり、インバウンド需要が増える
  • 海外に資産を持っている人は、円換算での資産が増える

3つ目が、この記事でいちばん伝えたいところです。

円安は「円しか持っていない人」にとってだけ、一方的に不利なのです。ドル資産を持っていれば、円安はプラスに働きます。

ただ、急激な円安はデメリットが出やすいのも事実です。物価上昇が急すぎると、生活への打撃が大きくなります。

投資と円安・円高の関係

私がオルカン(全世界株式)やS&P500に積み立てているのですが、これらは中身がドル建ての資産です。

円安が進むと、指数自体の値動きに加えて、「円換算したときの評価額」も上がります。逆に円高になると、指数が上がっていても円換算では目減りすることがあります。

これを為替リスクといいます。株の値動きだけでなく、円高・円安も投資の成果に影響するということです。

積立中は円高、使うときは円安が有利

ここは整理しておく価値があります。

積み立てている時期 取り崩す時期
円高 安くドル資産を買える(有利) 円換算で目減り
円安 高く買うことになる 円換算で増える(有利)

資産を増やしている最中は、むしろ円高のほうがありがたいのです。

「円安だから今は買わないほうがいい」と考える方もいますが、それは逆で、資産形成中の人にとって円高はバーゲンセールです。

そして先ほど見たとおり、為替は行ったり来たりします。 毎月一定額を積み立てていれば、円安のときも円高のときも買うことになり、長い目では平均的なレートで買っていることになります。

為替の影響を消す方法もありますが

「為替ヘッジあり」という投資信託を選べば、為替の影響を打ち消すことができます。

ただしこれには年2%を超えるコストがかかります。 金利差ぶんの費用が発生する仕組みで、オルカンの信託報酬(年0.05775%)の40倍以上です。

詳しくは為替ヘッジありは必要?に書きました。結論だけ言うと、長期の積立ではヘッジなしで問題ありません。

日本円だけ持っていると、じわじわ損をするかもしれない

円安とインフレが続く中で、日本円の現金だけを持ち続けることのリスクが高まっています。

考えてみると、私たちの円への依存度はかなり高いです。

  • 給料はでもらう
  • 生活費はで払う
  • 貯金もで持っている

収入も支出も資産も、全部が円。 これは「1つの通貨に全財産を賭けている」状態とも言えます。

投資でドル資産(オルカンやS&P500など)を持つことは、リターンを狙うだけでなく、この偏りをならす意味があります。

家族や友人に勧めるなら、「円だけに集中しすぎず、ドル資産にも少しずつ分けておく」という考え方を伝えたいと思っています。

まとめ

覚えておくこと
円安とは 数字が大きくなること(1ドル100円→150円)
ここ5年半 103.70円(2021年1月)→ 162.45円(2026年7月)
主な理由 日米の金利差(今も約2.5%)
生活への影響 輸入品が値上がり。物価は前年比+1.7%
円安のメリット 海外資産を持っている人にはプラス
積み立て中 円高のほうが有利(安く買える)
取り崩し時 円安のほうが有利
為替ヘッジ 年2%超のコスト。長期積立なら不要

大事なのは、これだけです。

円安が怖いのは、円しか持っていないからです。少しでもドル資産を持てば、円安は敵ではなくなります。

為替を当てにいく必要はありません。毎月同じ額を積み立てていれば、円高も円安も自動的にならされます。

日本円だけに頼らず、少しずつドル資産にも分散していく——その一歩が、長期的な資産形成につながると思っています。

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一緒に少しずつ学んでいきましょう!


てどりん
てどりんひとこと 1ドル160円台になったときは本当に驚きました。ただ、ドル資産を持ってからは円安のニュースを見ても慌てなくなりました。円安が怖いのは、円しか持っていないときだけだと思います。

※この記事は個人の体験談・感想です。為替相場や金利は日々変動します。記載の数値は執筆時点(2026年8月)のものです。投資には元本割れのリスクがあります。投資判断はご自身の責任でお願いします。