こんにちは、てどりんです。
夏のボーナス、もう受け取りましたか?
私は社会人になるまで、ボーナスは「業績に貢献した人が特別にもらえるご褒美」だと思っていました。だから、うちの会社では正社員なら全員もらえると知ったときは、嬉しい驚きでした。
そして初めての賞与明細を開いて、二度目の驚きがきました。ボーナスからも、社会保険料がしっかり引かれていたんです。「月給から毎月払っているのに、ボーナスからも取るの!?」というのが正直な感想でした。
この記事では、前半でボーナスから引かれるお金の内訳(手取りが額面の約8割になる理由)を、後半で私がもっと大事だと思っている「基本給の罠」の話をします。
ボーナスから引かれる4つのお金
賞与明細を見ると、引かれているのは次の4つです。
| 引かれるもの | ざっくりの率(本人負担) |
|---|---|
| 健康保険料 | 額面の約5% |
| 厚生年金保険料 | 額面の9.15% |
| 雇用保険料 | 額面の0.5% |
| 所得税 | 人による(後述) |
※健康保険料・厚生年金保険料は会社と半分ずつ負担した後の、本人負担分です。率は加入している健康保険や都道府県、年度によって変わります。40歳以上の方はここに介護保険料が加わります。また、2026年4月からは「子ども・子育て支援金」(本人負担は額面の0.115%)が新たに始まり、健康保険料とあわせて徴収されています。
月給と同じ顔ぶれですが、1つだけいないメンバーがいます。住民税です。
住民税はボーナスから引かれない(でも安心はできない)
賞与明細をよく見ると、住民税の欄はありません。住民税は前年の所得に対して計算され、毎月の給与から12回に分けて引かれる仕組みだからです。
ただし「ボーナスに住民税がかからない」わけではありません。ボーナスも前年の所得に含まれるので、翌年の住民税にはしっかり反映されます。請求が1年遅れてやってくるイメージです。住民税の仕組みは住民税決定通知書の見方で詳しく書いています。
年収400万円の例:額面40万円→手取りいくら?
具体的に計算してみます。年収400万円・30歳・独身・東京都の会社員が、額面40万円の夏ボーナスをもらったケースです。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 額面 | 400,000円 |
| 健康保険料(子ども・子育て支援金を含む) | 約▲20,200円 |
| 厚生年金保険料 | ▲36,600円 |
| 雇用保険料 | ▲2,000円 |
| 所得税 | 約▲13,900円 |
| 手取り | 約327,300円(額面の約82%) |
※協会けんぽ(東京都)の2026年度の料率をもとにした概算です。
額面40万円でも、手元に残るのは約32.7万円。「手取りは額面の約8割」と覚えておくと、ボーナスの使い道を考えるときに読みが外れません。
豆知識:ボーナスの所得税は「前月の給料」で決まる
面白いのが所得税です。ボーナスの所得税率は、ボーナスの金額ではなく前月の給与(社会保険料を引いた後)の金額で決まります。同じ額面のボーナスでも、前月にたくさん残業していた人は、所得税が多めに引かれることがあるわけです。
引かれすぎた分は年末調整で戻ってくるので損はしませんが、「明細の所得税が毎回微妙に違う」のはこれが理由です。
ボーナスの社会保険料は「別枠」払い
もう1つ知っておきたいのが、ボーナスの社会保険料は月給とは完全に別枠で計算されることです。
月給の社会保険料は4〜6月の給料の平均で決まり、9月から1年間固定されます。一方、ボーナス(年3回以下の賞与)はこの計算に入らず、支給のたびに、その額面に応じて都度引かれます。夏のボーナスが多くても月給の保険料は上がりませんが、その場でしっかり取られている、ということです。
ここからが本題:基本給の罠
手取りの内訳よりも、私が「これは知らないと損だ」と思っているのがここからの話です。
多くの会社で、ボーナスは「基本給×◯ヶ月分」で計算されます。ポイントは、月給ではなく基本給が基準になることです。
たとえば、どちらも「月給30万円」のAさんとBさんがいたとします。
| Aさん | Bさん | |
|---|---|---|
| 基本給 | 25万円 | 18万円 |
| 各種手当 | 5万円 | 12万円 |
| 月給の合計 | 30万円 | 30万円 |
| ボーナス(基本給×年4ヶ月分) | 100万円 | 72万円 |
毎月の給料はまったく同じなのに、ボーナスは年28万円も違います。
つまり、基本給を低く抑えて、そのぶん「◯◯手当」をたくさん付けている会社は、月給の見た目を保ったままボーナスを少なくできるんです。私はこの仕組みを知ったとき、正直「酷いな」と思いました。
影響はボーナスだけでは終わらない
基本給が低いことの影響は、ボーナスにとどまりません。
- 退職金:基本給をもとに計算する会社が多い
- 残業代の単価:基礎となる賃金から除外できる手当がある(家族手当・通勤手当など)
- 昇給:「基本給の◯%アップ」なら、元が小さいほど上がり幅も小さい
給与明細や求人情報を見るときは、月給の合計額だけでなく、その内訳のうち基本給がいくらかを確認するのがおすすめです。転職を考えるときも、「月給◯万円以上」という数字だけでは比べられません。
※ボーナスの計算方法は会社の規程によって異なります(基本給以外の手当を含める会社や、業績連動の会社もあります)。自分の会社のルールは就業規則や賃金規程で確認できます。
「だったら月給に上乗せしてほしい」と思った話
全員もらえるなら月給に均等に上乗せしてくれた方が、毎月の生活が安定するのに——と、私は思っていました。
ただ、調べてみると手取りの面ではどちらでもほぼ変わりません。月給に上乗せされれば、その分だけ月給の社会保険料と税金が増えるからです。
会社がボーナス方式を好むのには理由があります。業績が悪い年に調整しやすいこと、そして先ほどの残業代の単価に影響しないことです。つまりボーナスは、会社の都合で減ることがある前提のお金なんです。
だからこそ、私はボーナスを生活費に組み込まない家計にしています。ボーナスが減っても生活が揺らがないようにしておいて、もらえた分は資産形成に回す。これが一番の防御策だと思っています。
まとめ
- ボーナスの手取りは額面の約8割。健康保険料・厚生年金保険料・雇用保険料・所得税の4つが引かれる
- 住民税はボーナスからは引かれないが、翌年の住民税に反映される(請求が1年遅れて来る)
- ボーナスの所得税率は前月の給与で決まる。引かれすぎは年末調整で戻る
- ボーナスは「基本給×◯ヶ月分」の会社が多い。基本給が低く手当が多い給与体系だと、月給が同じでもボーナスは少なくなる
- 影響は退職金・残業単価にも及ぶ。見るべきは月給の合計ではなく基本給
- ボーナスは減ることがある前提のお金。生活費に組み込まないのが一番の防御策
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一緒に少しずつ学んでいきましょう!
※この記事は個人の体験談・感想です。社会保険料率・税額は加入する健康保険・都道府県・年度・個人の状況によって異なります。正確な金額は勤務先の担当部署や税務署にご確認ください。